1month honey

気づけば季節はもう
春になろうとしていた。

雪も溶け始め
太陽は眩しさを増している。


明け方に帰宅し
昼過ぎまで眠っていた私は
空腹に目が覚め
食卓へ向かった。

冷凍の中華丼を温めながら
テレビを見る。

相変わらず
身体を張った芸で
周囲を賑わせる芸人が
命がけの仕事をしていた。


そのとき
ふと居間に置いてある鉢に
目が止まった。

薄紫色の可愛い花が
凛と咲き誇っていた。

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