む☆げん愛





『でっ?話しってナニ?

あんまり時間ねーからな!』





ムスッとぶっきらぼうな口調





さっきとは別人だ





やっぱりこっちの早坂さんの方が好き!




だって…





なんだかんだ言って
忙しいのに時間を作ってくれる優しい早坂さん





「えっと…話し……

この前は勝手に帰っちゃってごめんなさい。

あと…忙しいのに
家庭教師なんて引き受けてくれてありがとうございます」






約束をしても用事が入り
次の約束をしても何かが起こる







産婦人科の先生は本当にものすごく忙しい






今こうして話せてる時間が
どれだけ貴重な時間なのか





早坂さんと出会って、
好きになって、
身に染みて感じるようになった







『あー。
家庭教師な…わるい…

俺、今週中に教授に提出するよう言われている論文があるんだ。

それが終わったらもう少しは時間とれると思うから!』







「はい。
でも…無理しないでくださいね!」







『あぁ……』







窓からやんわりと
さしこむ日差し…






ゆったりと流れる静寂…






目の前にいる大好きな人…








「早坂さん……


………わたし………






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