む☆げん愛
吉井君は次の授業から出席していた。
一瞬目が合うと
ニコッと笑顔を向けて手をあげてくれた!
私も手をあげてそれに応える。
ちょっと気恥ずかしさは残っているが、普通に振る舞えそうな自分に安心する。
帰りのホームルームが終わると、
私はけいちゃんの鞄と自分の鞄を持って保健室へ―――――――!!
保健室のドアを勢いよくガラリ……
『あら、元気ね!?
花戸さーん。お友達がお迎えにきたわよー!』
そう言って迎えてくれたのは梶山先生だった。
さっきは余裕なかったけど改めて見てみると、
丸顔にボブ……
かなり童顔で笑顔の似合う先生だった。
『愛音〜!ありがとう。
あー、寝てたら体だるいなぁ』
けいちゃんは私から鞄を渡されると、〈ブン〉と振り回した。
『あら?花戸さん……
頭痛に吐き気に腹痛で起き上がれなかったんじゃないの?』
「もぅ治りましたぁー」
けいちゃんがおどけて言うのがおかしくて、
先生と2人で顔を見合わせて笑った。