命の箱

「あ…あ…」


テレビを見ていたレナが声を発する。

レナの声を聞いた真奈は
少し顔を曇らせた。

真奈には心配事があったのだ。
娘の言葉が少し遅れているような
気がしていたのだ。


周りのママ友から


自分の子供が
しゃべりだした話を聞くと


真奈はいつも焦燥に駆られてしまう。


娘は声は出すのだが
まだ真奈にママと言ってもらったことはなかった。


ため息をひとつつく真奈。
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