Kiss me please!
「但し!」

「何だよ?」

「無理矢理しない事!期限は怪我が治るまで!一日一回!これが条件よ!」

「ケチくさー」

空を見上げる男の様子に望は意見を受け入れた事を早くも後悔し始めた。

「あのねー!言う事聞くだけマシだと思ってほしいわ。それと…」

「まだ何かあんの?」

ため息混じりに男が言う。

「名前を教えて。名前も知らない人とするのは嫌よ」

「そういうもん?まっ、いいけど。俺は田代琉。あんたは?」

「岡田望」

「んじゃ、望チャン、よろしくなっ」

望は差し出された手を渋々握った。
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