求愛ラバーズ
LOVE3.5 -詐称-
うんざりといった表情を浮かべ、紫煙を吐き出す目の前の男。





女が恋人に浮気されて、落ち込み泣いてるのに慰めるといった優しさはないわけ?





「聞いてる?」


「聞いてる。」





絶対嘘!





さっきからPCを開きカタカタとキーを押して仕事をしてる。





「ねぇ、なんの話だったけ?」


「知らん。」





ほらっ!やっぱり聞いてなかったじゃん!





「幸くん!私、真剣に話してんだからちゃんと聞いてよ!」





目の前の男、幸くんこと戸高幸一。





父の姉の息子、つまり私の従兄。




PCから視線を外し、ギロリと睨まれた。





「よく聞け、マセ餓鬼。たかが1人の男の事でうだうだ言ってんな。浮気されるお前も悪い。いくら大人ぶっても所詮子供だろうが。お前、見る目ないんだよ。」


「ゔー…。」


「彼氏欲しいなら、タメ狙え。」


「やだっ!年上が好きなの!」


「だったら叔父さんに見合いでも組んで貰えよ。」


「絶対嫌!お見合いして脂ぎったおっさんが来たらどうするの?夜な夜な変態染みた事されたらどうするの?」


「何言ってんだお前。」




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