青空の紙ヒコーキ
あの時…

陽が暗闇の中であたしの名前を呼んでくれたとき

やっぱりあたし、どこか安心した。


陽の声を聞いたら

なんだかピーンと張っていたモノがすっと無くなった。


そしてあたしは

陽の腕の中に飛び込んだ。

その時…

やっぱり陽もぎゅってしてくれたような気がする。

それがやっぱりなんだかすごく安心できて

心の底からホッとしたんだ。





「はる?顔赤くない?」

「え?そんなことないよっ!!」

「『誰か』って誰のことだか分かった?」

「分かんないよー!!」

「そ?
その顔じゃ、分かったのかなって思ったのに。」


梨絵の笑顔になんだか心が乱された。

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