青空の紙ヒコーキ
* * *

超苦痛な時間が終わって、あたしはパフェ食べに行けるって思ってたのに…


「陽くんっ!!あたしと一緒に写真撮って!!」

「あたしもあたしもっ!!」

「はい、ここ押してね。」

「こっちのカメラでも。」

「っていうか陽くんと2ショットがいい!!」

「あたしもー!!」


さっきから陽の周りには女の子がたくさん。

で、あたしの手にはカメラがたくさん。


「はいはーい。じゃ、このカメラの先輩、撮りますよー
はいチーズ。」


さっきからこの動作を繰り返してる。

さすがにちょっと嫌になってきた。

だって先輩、めちゃめちゃ密着するし。

陽もちょっと苦笑い。

嫌だったら断ればいいのにっ!!


五十嵐陽撮影会が終わって、陽があたしに声をかけてきた。


「ごめん…。
ってそんなに不機嫌そうな顔する?」

「するもんっ!!」

「屋上、行こうよ。」

「…うん…。」


あたしの手を引いて、陽は進んだ。

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