運命の恋~先生を抱きしめたい~
「寝てるんだよな?
真理子?
早く目をさまさないと・・・・
真理子?」


俺は真理子の棺に抱きついた。




「真理子が死ぬ時はずっと
病気の時だと
思ってたのに・・・・
俺があんなところで
待たせなかったら・・・・・
こんなことになんなかったのに・・・」




「先生・・・先生・・・
少なくても病気になってから
先生のおかげでここまで
幸せにしてこれたんです。
支えてもらったんです・・・・・
責めないでください・・・。
あの子はきっと
幸せだったって
私は信じてます・・・・。
きっと・…絶対・・・・・・」

真理子の母親が泣きながらそう言ってくれた。


俺は泣いた。

男のくせに
ワンワンと泣いた。

教師でもない・・・・


大人でもない


人間として・・・・
愛するものを奪われた男として



肉体が滅びる真理子に
しがみついて泣いた・・・・・。


俺の時はとまった・・・・・。
あの日


骨になった真理子に会っても・・・・


現実をまだ受け入れられなかった。
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