姫密桜
浴室の外、ドアの前

上半身裸のままの槇は
深い息を吐きながら
ボーっとしていた。

「マキ
 そんな格好じゃ
 風邪・・・
 あれ、確か・・・
 サクラが、今」

母親は、とても焦った顔
をした。

「ごめんなさい
 私ったら、マキが入浴
 している事を
 忘れてしまって・・・」

「母さん
 
 心配しなくても
 大丈夫だよ
 
 すぐに気づいたから」
 
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