姫密桜
ドキドキしながら
深呼吸をして、教室へ入り
辺りを見渡すが彼女の姿は
どこにも無かった。

その、翌日も
そのまた、翌日も
彼女は、学校を休んでいる

逢わなくて済むとホッと
した反面

もう一週間が経つというのに
学校へ来ない彼女の事が
気になってしかたがない
私がいた。

「マキ、オリグチさん
 
 どうしたのかなぁ?」

「ああ

 俺も気になって一度だけ
 携帯に電話してみたけど
 繋がらなかった」

そうなんだぁ・・・

彼女に、電話してたんだぁ

知らなかった・・・

槇も、彼女の事が心配なんだぁ

< 273 / 675 >

この作品をシェア

pagetop