姫密桜
そして、貴方がいつも

私の傍に居てくれること
を願っていた。

その願いは、言葉になる

「マキ
 大きくなったらね
 
 サクラが、マキの
 およめさんになって
 あげるよ
 
 そしたら、マキ
 うれしいよね」

二つ年上の兄、槇
(マキ)は黙ったまま
微笑んでくれた。

微笑む彼は、本当は
知っていた。
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