姫密桜
梓は、嫌な事があると必ず
この場所へ訪れ、心を沈め
ていた。

学校へ行っているはずの娘
に、貴方は全く気づかない。

お父さん、気づいてよ・・・

こんなに近くに居るんだよ

お願い・・・

聞きたくないよ

「素敵なところね?」

「ああ、昔、君とよく通った
 あの店に雰囲気が
 似てるだろう?」

「言われてみれば・・・
 そうね

 エイジさん、それで
 話って言うのは、何?」
< 474 / 675 >

この作品をシェア

pagetop