姫密桜

言えない

夏休みに入ると、槇は
毎日毎日、朝から晩まで
いろんなバイトを掛け持って
家に、ほとんど居る事はない

バイトが休みの日は、西さん
と出掛けたり、彼の家に
何日も泊まったり、帰宅も
ばらばら。

最近では、おはようの
言葉も、おやすみの言葉
も、何も言ってない。

槇の声、槇の姿
ぜんぜん、見てない。

最近の、槇のことを
私・・・何も知らない。

『いっそ、束の間でも
 貴方と離れられれば』

離れれば、離れるだけ

貴方への想いは募り

私の心は、苦しい・・・
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