HEMLOCK‐ヘムロック‐番外編
 3日後、なんと樒はアメリカに旅立つ事が判明した。


実は親から逃れる為、留学を計画していたらしい。

俺は成田空港に見送りに来ていた。


「透の事話したら、とりあえず結婚話は無くなったんだけど、やっぱり勉強したいし……、ね」

「ね……。ってお前」


 樒は大学で何やら理系な研究をしており、流体力学の勉強にアメリカの大学に行くらしい。


「しばらく会えないケド、私だと思って持ってて♪」


 樒が俺に手渡したのはあの日樒がワザと置いていったキーケースだった。

プラダの黒いキーケースには鍵は何も付いていなかった。


「いつかコレに2人で棲む家の鍵つけてね♪」

「何言ってんだよ。アホ」

 こうして樒は旅立っていった。
……俺も再就職して、残りの借金を返さなきゃな。


「透!」

「……! 界!?」


 呼ばれて振り返ると界と知らない女性が立っていた。


「なんで成田に……?」

「それはいいから。(今日お前がここに来る事調べてから来たって言ったらヒくだろ?)
あ、コイツ、俺の妹の盟だ」

「はじめまして。黒菱 盟です。透さんの事は界から聞いてます」

「はぁ、はじめまして駆藤 透です」


 妹……?

でも確か、界の妹はあの事件で行方不明だったんじゃ……?

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