神がつけた標

神のつけた標

私の右腕にはハートの痣がある。

とても大きくて濃い痣だ。


小さい頃、それがとても嫌だった

「なにそれ~変なのっ」

と言われるのが嫌で、半袖が嫌いだった。

といっても、幼稚園には制服があって、それが半袖なので無駄な抵抗もできなかったのだが…

とにかく嫌で嫌で仕方なかった。



そんなある日

確か中学くらいだったと思う


私はふと思ったのだ


「これは…神様からの試練なのかも」


なにかの番組で、人はみんな神からの試練を与えられるとかいうことを見た。

それなら、この障害は、神様が自分に与えた試練で…


この痣は自分を一発で見つけるためにつけた神様の標じゃないか


そう考えたのだ。




「と、すれば」

私はいくつか考えた。

1 なぜ神様は私を見分ける必要があったのか


2 神様は私に何を望んでいるのか


3 そもそも試練はいつまで続くのか



その答えは 正解なんてない、私の人生の宿題なのかも知れない。



それでも私は私なりに答えを出してみた。






神様は 私が挫折するのを待ってるんじゃないか と




私の人生は結構な波瀾万丈な道のりだ。

障害に加え、虐めにもあったし、ストーカーにもあった

親友からも裏切られ、どん底にいたときもあった。

彼氏なんていた記憶は…ない事にする。

むしろ今までよく生きてきたなと思う。



神様はそこまで私が嫌いなのかと思ったこともある


けれど、最近むしろ逆ではと思い始めた。
< 4 / 11 >

この作品をシェア

pagetop