MATO
「次の授業、金田の化学じゃん。終わったら言ってあげる」
「ねえ、マリナ」
「何?」
あたしの推測が正しいなら、マリナは「学園長の孫」という立場を利用されるのが嫌いなんだと思う。
「それだと、あたしはマリナの立場を利用してることになるよ?」
「……………。」
マリナは最初目を開いてびっくりしていた。
でも次第に表情が変わっていって、
「あはははははははははッ」
突然、壊れたように笑い出してあたしは少し戸惑った。