アンダーハート・アタシが必死で愛した「アタシ」
心療内科
初めて来る心療内科は思った以上にキレイで、明るくて、一緒に座っている患者さんもとても精神科にくる様にはみえない、普通の人ばかりだった。 (もちろん、普通って何って話だけど、、。) 人には誰しも二面性がある。 それが、キャバクラで働いているハタチのミナコが、身をもって学んだことだった。 微笑みの下で、お金の勘定をしているオンナ。 紳士的な振る舞いの下で、下半身で判断して動いてるオトコ。 けれども、世の中捨てたもんじゃない。 数字を見ながらの毎日だって、何かその中に大事なものがある。 笑われるから誰にもいわないけど。 「一ヶ月分処方しておきます。お大事にされてくださいね。」 きれいな受付のお姉さんから、領収書と薬をうけとる。 レキソタンとパキシル。 (バファリンじゃないのね、、。) 病院の受付なのに、爪まできれいなお姉さんの指先にため息をつきながら、ミナコは病院を後にした。
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