キミの隣へ




雄輔の隣は友美なんだよ。


「じゃあ、明日の…」
「雄輔君!帰ろッ」


「……田瀬…」


友美が雄輔の方に手を置く。



―――見ていられないな。


誰もいない廊下をパタパタと走り出した。



「ばいばい、優歌ちゃん」


泣きそうになる最後の力を振り絞って、



「ばいばい友美」


と、あたしは言った。






< 140 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop