天気予報は暴風のち…Love!?
☆Sky.1

・不良オトコと真面目オンナ

「あれっ?」

「どーした?」

制服のポケットを探る俺を隣にいた豊が不思議そうに眺める。

「あちゃー…どっかにケータイ忘れてきたわ」

俺の言葉に豊が自分のケータイを差し出した。

「鳴らしてみれば?誰か拾ってるかも」

ケータイを受け取り、自分のケー番を入力する。

少しの間、呼び出し音がして通話に切り替わった。

『もしもし…』

女の声。

「それ、俺のケータイなんだけど」

『あ…。視聴覚室で拾ったの…』

そーいや、退屈なスライドを見せられて暇つぶしに豊とメールしてた。
部屋を出る時に忘れてきたんだ。

「今から取りに行くから。どこにいてんの?」

『2年B組です』

「わかった」

通話を終えて豊にケータイを返した。

「ちょっと行ってくる」

「面白そーだから俺も行こっと」

笑う豊と連れ立って拾い主に会いに向かった。
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