天気予報は暴風のち…Love!?

・信用と不安

輝くんに別れを告げるために放課後残ってもらった。

輝くんが待ってる教室のドアの前で愁と交換したピアスに触れる。

愁…。
私、頑張るから。

深呼吸してドアを開くと、輝くんは読んでいた本から目を上げた。

「果穂」

パタンと本を閉じて私へと歩いてくる。

「輝くん。あのね…」

「俺、果穂と別れる気ないよ」

あまりにさらっと言われてしまって一瞬意味がわからなかった。

「え?」

「果穂。冷静になれば?」

「輝くん…?」

「俺、あんな不良に果穂を奪られるなんて許せないから」

知ってる…。
輝くんは愁の事、知ってるんだ…。

どうして!?
私と愁は今日想いを通わせたのに。

「そんな驚く事ないだろ?答えは簡単。聞いちゃったからだよ」

「聞いた…?」

「いつも真面目な果穂が無断で授業に出なかったんだ。当然先生は誰かに様子を見てくるようにって言うよね?」

「輝くんが…?」

「一応、カレシだから」

そう言い放つ輝くんが怖かった。
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