優等生☆優ちゃん!!!
隣から白く細い手が
涼やかな声と共に伸びた
「…美城」
あの村上も一瞬だけみとれて
その声のする方を指した
「はい、村上先生
実行委員に立候補します」
一瞬だけ教室が沈黙に包まれた
村上が返事を返して
黒板に名前を書くと
口々に立候補の声が上がった
――行事に全力投球する奴って
必ず一人はいるよな
燃えて最後は呆気なく終わる
愚かだと思う
どんなに熱くなっても
結局最後は終わってしまう
なら燃えても燃えなくても
結果は変わらないのではないか