夜明けのカンタータ《詩集》
拘束バス

錆びたハサミで切り取った朝焼け
定刻通りの高速バス
振り返った君の頬に
きらりとひかる それ

くれるものはやさしさだけでいいなんて
かっこつけすぎた18歳

「あいしている」
そんな陳腐な嘘さえ
つきとおせない弱さを知った




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