指輪
それから5分くらいだったかな??

あたし達は言葉を発しなかった。


でもこの沈黙にも限界が来た。

先に口を開いたのはお姉ちゃんだった。


「ねぇ鈴。何かあったんでしょう??
 お姉ちゃんに話してくれる?」

勘の鋭いお姉ちゃん。

ってそうでもないかも。

大体あんな言葉言っちゃったら何か引っかかるもんね。

そして優しいお姉ちゃん。

問い詰めたりはしない。

言うまで待ってくれる。

でもあたしは意地っ張り。


「ううん。なんでもない。
 ただ五月蝿いナンパ男がいたから。」

あたしはちゃんと言えてたのかな??

よく分からないや。


「そっか・・・・・・
 あっ!ねぇ鈴。海に行かない??」

海??

突然海??

どうしたのかな・・・?


「うん。あたし夜の海ってはじめてだし行ってみたい。」

「よしっ!!じゃぁ行こう~」

と言い,お姉ちゃんは車のスピードを上げた。


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