【短】これが最後の恋でありますように
「は?光合成?」


意味が分からなくて、思わず紘斗を睨んでしまう。

あたしは葉っぱですか…?


「たまには、学校の外の空気吸いたいじゃん?」


「……どこでも空気は同じじゃない?」


素直に"うん"と言えないあたしは、かわいくない言葉を言ってしまう。


「バカか!!それ言っちゃおしまいじゃん」


ニッていたずらっぽく笑って、あたしを見つめる紘斗。

そんな些細なことに、ドキドキしてしまう…。




「つーわけで、明日一時に駅前なっ」


「えっ…ちょっ」


「待ったなし♪」


紘斗のペースに振り回される。


それでも、さっきの嫌な気持ちは……

消え去ってしまってた。


紘斗はいつでも、あたしの心をポカポカにしてくれる。
< 21 / 96 >

この作品をシェア

pagetop