【短】これが最後の恋でありますように
「美ー祢ー!!」


数学の授業の前、あたしの席までやってきた紘斗。

ん?って首を傾げると……


「次の授業、一緒にサボりません?」


超笑顔の紘斗。

こんな誘いは初めて。


「ちょっと新庄!!美祢を悪の道に染めないでくれますー?」


すかさず、あたしの友達が言い返す。




「だって俺、次当たるし?一人でサボるのは寂しいじゃん?」


「は?彼氏だか何だか知らないけど、そういうの職権乱用って言うんじゃない?」


じっと紘斗を睨み付ける友達。


「美祢、嫌?」


「……今回だけだよ?」


そう答えると友達は、甘やかし過ぎだって怒ったけど……

紘斗はそんなことで授業をサボったりしないから…。
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