*センパイの隣-Love for me?-
「勉強の調子はどうだ?」
「もー、先輩。お父さんみたいなこと聞かないで下さいよ。そこそこです。」
「俺、そんなに老けてないだろ・・。そうか、邪魔しちゃって悪いな。」
「そ、そんなこと・・・私が誘ったんですし。」
先輩はさりげなく車道側を歩いていて、エスコートするように歩いてくださっていて。本当に優しい。私はそんなところも大好きで。
「美憐と歩くのなんて、いつぶりだろうな。」
「そんなに久しぶりでしたっけ?」
確か、2週間前に優真君の誕生日で、それより前に会ったはずだから、3週間ぶりくらいかな。月日が経つのは本当に早い。
「この前はごめんな、誘ってくれたのに行けなくて。」
「いえ、用事があるのなら仕方ないですよ。」
それに、先輩の誕生日に会えるなんて願ってもみないチャンスだしね。今日は、先輩に私の気持ち伝えてしまおうかな。でも、この関係が崩れるのは嫌だし――。
「ついたよ。」
映画館の前につくのはあっという間のことだった。