素敵な片思い
焼鳥屋の匂いがしみついた服と髪。まさかこのまま会社に行くわけにいかないし。


どうしよー。杉浦くんに服借りようか。


シャワーは…浴びよう。入ってる間に、絶対起きないでよね!?


杉浦くんの顔を覗き込み、完璧寝てるのを確認する。


…もぉ。世話のやけるヤツぅ。


布団をかけてあげると、寝言を言いながら布団にくるまっていた。


これで、明日覚えてなかったら…


怒るからね?









…本当にもう。


二度と杉浦くんにご飯作ってあげないんだから。


こんな所までノコノコやって来たから、私もバチがあたったかな?


カノジョいる男に手ぇ出すなっていう教訓だよね。


これで…


杉浦くんにカノジョがいないなら、ちょっとはこのシチュエーションもアリなんだけど。


いるからね。うん、人の恋路の邪魔はやめよー。



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