素敵な片思い
「すまん、ほな、そー言うこっちゃ。切るで」


小玉さんは、相手との電話を無理やり終わらせてしまった。





あぁ…


今朝だけでなく、またしても小玉さんに迷惑かけちゃったよぉ。


反省してもしきれない。







何も言えず渋い顔をしてると、小玉さんが…


ぷはっと、笑った。





あら?


怒ってないんだ。




「笑かしなや~。今、オレの唾飛んだんちゃう?」


「えっ?飛んでません!大丈夫です…」


それに小玉さんの唾なら、飛んで来ても全然オッケーだよ。


一応、服やカバンを見てみる。






「今日はよぅ会うなぁ~。相原さん、オレに何か変な念、送ってへん?」


「送ってないですよー…」


知らず知らずのうちに、送ってるかも。


ニヤニヤ笑う小玉さんに、否定しつつも、心ではそう思ってしまう。




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