素敵な片思い
とりあえず葉月さんと今日の時間だけ確認し、先にロッカーを出た。


あんな気さくな先輩もいたんだなぁ~。


彼女は総務だから、フロアが違うんだよね。


葉月さんに、松本さんか。…夕方まで忘れないようにしないと。





ロッカーを出て、自分のフロアに行く途中…


階段で杉浦くんとすれ違った。


ダダダッと階段を駆け下り、私には気付いてない様子。


階段を半分ぐらい降りた時、何かを思い出したようにバッと振り返った。


「…ヤベ。帰社時間書くの忘れた。…チッ、時間ねーのに」


舌打ちした瞬間、私と目が合う。


「…オハヨー」


「おっ、相原じゃん。遅ぇな、今頃出社?」


ちょっと気まずいのかなと思いきや、杉浦くんはニヤリと笑った。


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