素敵な片思い
「なぁんか、清々しいカオしとるで。いいカオやん。楽しかったみたいで良かったわ」


あぁ…そういうコトね。それでも綺麗なんて言われると、嬉しいけど。


「ハイ。また連れてって下さい」


ニコッと笑うと、小玉さんもそれに応えてくれた。


「え~で。ほなまた今日行くか?」


えっ。嬉しいけど…いいのかな。連続って。迷惑じゃない?


ドキドキしてると、小玉さんが私に顔を近づけてくる。


綺麗な顔が間近に迫り、胸が更に高鳴った。


その瞬間、小玉さんがフフって笑う。


「あ~、あかん。まだ酔うとるわ。フワフワする。なー、オレ臭ない?」


えっ?


小玉さんは顔を背けて私にそう聞いてくる。


あぁ、匂いのチェックだったんだ。そうだよね。フロアに人が少ないとはいえ、会社だもん。


こんな場所でいい雰囲気なんかになりっこないか。



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