彼蜜sweet【完】



「砂になれ、砂に♪」



そう言って笑った後藤のノリは…どことなく…ショウに似てた。




くそぉ…。今頃アイツの顔が出てきやがった…。




「つーかさ?お前、こんなとこに『アレ』置いてたらやべぇだろ~?」




「あ゛??」




『アレ』って何だよ??



俺なんか…おいたっけ??




「てめぇが姫にあげる予定のアレだっつの」




「……!て、てめッ…///」




「雑誌、置きっぱなしだぞ」




後藤が指を指した。



俺の腕枕の下敷きになってたのは、綾乃と…



日本と別れる際に渡そうと思ってるプレゼント、



…が載ってる雑誌。



女がすきそうなもんばっかり載ってやがる。



「今日、姫日直だからもーすぐ帰ってくるしな」



キラキラすぎて目ぇ痛ぇよ。




< 205 / 363 >

この作品をシェア

pagetop