えがおのしずく。
ある夕方、あたしはユキと一緒に散歩をしていた。

するとユキが急に吠え出し、走り出す。

綱が手から離れ、ユキはどこかへ走り去ってしまった。


「ユキー!どこ行ったのー!ユキー!」


あたしは必死に探し回った。

ユキまでいなくなったらどうしようと思ったから。

もう、誰にもいなくなってほしくなかったから…


するとどこからかユキの吠える声が聞こえた。
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