‡パルソナ‡ 隻眼の海賊

輝く星の下で…




「ここがお前らの部屋な。」


サスティンに促され、着いたのは人が二人しか入れないほどの小さい部屋だった。


あたしとフィリアはそのまま中に入り、辺りを軽く見渡す。


あるのは、どうやらハンモックが2つだけらしい。


「なんかここ…ホコリ臭くね?」


「そりゃあ、しばらく使ってなかった部屋だからな」

「ハァ!?お前、そんな部屋に乙女2人を過ごさせる気か!?」


「乙女って…後ろの孃ちゃんは乙女っぽいけどな」


「てめぇ…」


あたしの手が次第に拳へと変わっていく。


だけど、フィリアがじーっとあたしを見つめるから、とっさに拳を引っ込めた。


「まぁ、お前らの好きなように使え。んじゃあな」


と扉を閉めようとするサスティンだったが、「あっ」と声を洩らした。



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