咲と亮




高校に入学して、もうすぐ2ヶ月が経つ。

俺、佐々木 信朝が高校に入ってから知り合った友人たちには驚かされてばかりである。



いま俺の目の前では、

「ねーねー見て琉羽」

と、手を泥だらけにした高校からの友人、流川 咲が目をキラキラさせて嬉しそうに持ってきた“モノ”に、

「あら咲、いいもの見つけてきたわね!」

と動じることなく、こちらも高校からの友人、林 琉羽はイイ子イイ子と流川の頭を撫でてやっている。



しまいには、

「この子、家に連れて帰りたいな」
「やめときなさい。その子のゴハンの虫を毎日探すのはめんどくさいわよ」

という会話をしている女子2人。

林、その生き物を持って帰るのに反対するのはその理由なのか。


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