咲と亮
「やーべえ…」
「ん?」
「美容院こいって言われてたの、17時」
「………」
「………」
しばし見つめ合う私と亮。
「あと10分だよ」
「遅刻だな」
「走る?」
「しか、ねえな」
勢い良くベンチから立ち上がった私と亮に、
「わ!亮、咲ちゃん、どーしたのー?」
「あ、もしかしてアンタたち、」
「…遅刻?」
謙二、琉羽、ノブが驚いている。
「くっそ遅刻だよ!」
「走って行ってくるー!」
そう行って、私達は走って美容院に向かった。
死ぬほど苦しかった。亮さん、さすがバスケ部。足早いのだ。