意地悪なキミと恋の勉強


「なんだよ智純。

騒がしいな……」



「ちょっと朱里!!!!

李呼ちゃんが、知らない男と
手繋いで歩いてる!!!」





ドクン




「……は?」


「あれあれ!!!
僕でも知らないヤツだから…

他校かな…」




智純の指差す先

50メートルくらいには




李呼が

知らない男と


仲良く手を繋いで



歩いてる姿。




しかも


すごく幸せそうだ……





「朱里……
追いかけなくていいの?」



「……無理だろ、普通に…
ソイツが彼氏だろ?

俺は身を退くって……」




ホントは


嫉妬でどうにかなりそうだ。




俺は、彼女でもないヤツに



こんなに独占欲を持ってる。





“好きな人には、幸せになってもらいたいから……”



幸せになってほしい。




………でも…



俺が


幸せに したい。




「わり、智純……」



俺は、李呼に向かって


また走り出していた。



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