約束の誓い
「自転車で横断歩道渡ってた途中、赤だったらしいんだけど美雨にはやく会いたいから猛スピードで行ったらしいぞ。そしたら右折した車と…」

「・・・・」

「自転車の前籠から中身が散乱してて指輪があったらしいぞ。剣は倒れつつも鞄から出てきた指輪を握りしめるようにした……ん?」

「もう…もうわかったから…ひと…1人にして」

「ごめん、わかった」







━━━━━━剣?━━━━━━
そこには剣だと思う。
剣がいた。

「何で?」

≪俺、死んだのか。世界一にしてやれなくてごめん。悔しいよ。俺が…俺が…死ななければ幸せに暮らせたのに。梓川剣!!世界一最低で不幸な男です≫

「待って!!!消えないでね」

≪消えないよ。美雨大好きだから…大好き……だから………ずっと…≫

「けん!!けーーーーーん!!!!!」
そして剣は消えてしまった・・・。


幻覚?ありえない。剣は死んでなんかない。生きてる…絶対。
その時、目の前には涙いっぱいの海斗がいた。


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