ありのままを君に

想いの強さ






7月上旬、太陽が照りつけて
女子には敵の季節。

そして男の子が
かっこよく見える季節。


「先輩今日も
 かっこいいー…っ」


休み時間、あたしは
窓際の席から校庭をのぞく。

売店で買ったジュースを
すすりながら、外で同級生と
サッカーをしている先輩に釘付け。


普段クールな先輩が同級生と
じゃれながらのサッカー。



自然と顔がニヤけてしまう。




南杏那
AnnaMinami、高2

これでもこの北咲高の
2年連続ミス北高


あたしの王子様というのは、
この校庭の中で1番輝いてる
あのかっこいい先輩、


もちろん王子様も
ミスター北高


早川陽太
YotaHayakawa


ミスターに恋するミス。
まるで王子を追い続ける姫。



「もちろんーっ!

 365日24時間あたしは
 先輩一色♪!」



「それ聞くの飽きたから

 あたしには顔しか
 いいとこわからん」



波野百合
通称:ゆっちゃん



「顔は悪魔でおまけ!

 先輩の1番いいとこは
 内面なんだから」


「例えば?」


「例えば今!

 見て!バスケ部なのに
 あんなにサッカーがうまい!」



< 2 / 18 >

この作品をシェア

pagetop