【続】婚約者は旦那様♪

前当主、源一郎様登場

カズさんに話を聞いてから、私は源一郎様のことを口には出さなかったし誰も話そうとはしなかった。


だけど、達也はたまに気難しそうな顔をすることが増えた。








そして個々の複雑な思いを抱えながら・・・


日曜日を迎えた――
















「優羽・・・行くぞ」



「うん」


私達は着物に着替えて、家を出た。


やっぱり偉い方が来るからか
着物も新しいキチッとしたもの。







――静かな車内。


達也は窓の外を見たまま動かない。




とうとう達也のおじいさん、
源一郎様に会う日がきてしまった。


気にしないとは決めたけど、やっぱり緊張するし不安になる。




すると、そっと達也の手が私の手と重なった。

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