【続】婚約者は旦那様♪

忘れられない過去

【達也side】


「桃井!」


俺は大学内でたまたま1人でいる桃井に話しかけた。



「本条くん!?」



桃井の周りには優羽の姿がない。



「…なぁ、優羽は?」


「優羽なら教室に忘れ物したって戻って行ったよ」



桃井は、はははっと笑った。



優羽らしいな。


俺もつい笑った。



するとジーッと桃井は俺を見ていた。






「本条くんってそんな風に笑うんだね」


桃井は少し驚いていた。



あ~、そっか。

高校のときは、あんまり本性見せなかったから笑ってなかったっけ…



「俺だって笑うよ」


ガシガシと頭をかいた。



「なんか面白い。
――そういえば私達って話すの初めてだよね」



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