キミが居た病院

 その後は他愛も無い話をしたのだが、優香の頭の中は秋人の好きな人の事でいっぱいだった。

 どんな子なのか聞いても‘恥ずかしいから’とか、‘弱い子’とかさっぱり分からない答えしか返ってこなかった。

 その日はそれでお開きになったが、以降宣言通りちゃんとメールで相手をしてくれた。

 毎日来てくれて、優香の心の隙間を埋めてくれたのだが、いつかまた黒い物体に襲われるという不安感は拭えなかった。

 心が満たされる反面、恐怖感は日に日に増していった。


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