キミが居た病院
第九章 思いもよらぬ事実
目が覚めると、秋人がすぐ近くに居た。
右手が温かかったので、みると手を繋いだままだった。
――トントントン
急にノックされたのでびっくりしたが、開いた先に居るのは美沙だった。
続いて配膳係のおばちゃんも入ってきたので、時計を見ると既に夕方だった。
どうりでカーテンの隙間から漏れる光が赤っぽいわけだ。
「さ、とりあえずご飯食べてからにしよう」
二人が出て行ったと同時に、秋人が言った。