キミが居た病院


 ――だが、秋人が目を逸らした時、やはり聞かなければ良かったと思った。

「いや、友達は……アイツは……」

 言おうか悩んでいるのだろうか、落ち着かないように手をこすり合わせている。

 そして、意を決したかのように優香の目をまっすぐに見て言った。

「アイツ、脳死だから。アイツは違う。ごめんね、役にたてなくて」


 ――胸が締め付けられるようだった。

 無理をして笑顔を作ろうとしている彼の姿を見て、心が痛くなった。

 鼻の奥がツンとしてきて、気を緩めたら涙が出てきてしまいそうだ。

 彼もまた、今にも泣き出しそうな切ない顔をしている。


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