マスカラ〜年下男子の甘い秘密〜[完]
『迷わな…いわ…よ』
「たくさん歩くかもだから、疲れないのにしたら?」
振り向いた私に、笑いをこらえながら言う蓮

『わ、わかってる』
前を見ずに取った靴がサンダルで大笑いされた

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『駅に着くまで笑うなんて!』
アパートからここまで来てやっと落ち着いてきた蓮

「ごめんなさい」
目尻の涙を指で拭いながら謝っている

『知らない』
プリプリ怒ってみても、この気持ち良いお天気と久しぶりのお出かけでワクワクする心を隠せていないと思う

地下鉄に乗って賑やかな街に出た


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