結局誰よりキミが好き

「本当はもう残せないんだけどね、
 綾に最後見せてあげたいって
 みんなでお願いしたんだ・・・」

私は頑張って立ち上がった

伊織と繭は支えてくれた

「・・・・・・俊輝・・・」

大きな長方形の箱があり、

箱の中には私の大好きな俊輝がいた

私はまた涙をうかべようとした

でも私は涙を拭って笑顔を作った

「俊輝、ありがとね・・・
 私生きられたよ
 俊輝が守ってくれたから・・・」

俊輝の顔は傷だらけで

唇は青くそまっていた

でもとてもキレイな顔で寝ていた

「せっかくの一年記念だったのにね
 俊輝・・・・・・ごめんね・・・
 ほんとごめんね・・・」

私は俊輝の肌に触れた

また目開けて抱きしめてキスしてくれないかな・・・

私はずっと俊輝を見つめた

「俊輝言ってくれたよね
 ずっと一緒に居てって・・・
 私嬉しかったよ」

私の目から涙が出てきてしまった

「俊輝私をいっぱい愛してくれてありがとう
 いっぱい幸せくれてありがとう
 私俊輝と出会えてよかった
 すごく大好きだった
 俊輝・・・私も一生スキだよ
 ありがとう・・・じゃあね」

私は俊輝にキスをした

冷たい唇・・・

これが最後のキス

私は涙がたくさん溢れた

「ありがとう・・・行こう」

私は車椅子に座って

個室を後にした



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