地球、最後だってさ。
第二章【なに?】



永遠の愛ってさ

ないんだよね。


知ってるよ私。


12歳のこの私でも。


だから怖い、見放されるのが。


裏切られるのが。


だったら求めない。


触れない。


ああ…あの広い空もそういうものか。


教室の窓から見える空はちっぽけな私たちには触れられないもの。


きっと地球崩壊しても。


あっ、飛行機…。


「俺、あれに乗ってやって来た。」


隣で見つめる彼の目に映るのも飛行機。


あっ、そっか。


帰国子女だもんね。


「飛行機の眺めってどう?」


「めっちゃきれい」


その眺めを思い出したのか、

彼は楽しそうに微笑む。


そっかぁ…いいなぁ…。


空を飛んで世界を見下ろして、

おまけに家族にも逢える…。


「アイカ」


飛行機に見とれているとぬっと彼の顔が出てきた。


「何?」


「なにって…」


困り果てる彼。


用がないなら出て来るなよ。


「あっ」

と思いついたように顔を上げ、

また笑顔で私に言った。


「アイカが好き」


いや待て、それ結論じゃないだろ。


おい、納得したようにうなずくなよ。


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