純愛ワルツ
「まぁ人数がいたらいるだけ騒げるしな」


「天音と2人きりじゃなくていいんスか?」


「隙を見て2人になるよ。それくらいは自分で何とかすっから、お前らはただいてくれればいい」




まぁね。

それくらいは男を見せなきゃ。




…良かったな、天音。


デートひとつでこんなに悩むほど愛してくれる人と出会えて。





「それよりなっちゃんの彼女見たいです」


「くらちゃんは可愛いぞ」




…くらちゃん?





「彼女は倉月 緑(くらつき みどり)というんだ。だから、くらちゃん」


「…名前で呼んであげなよ」


「恋人だからこその愛称だ」


「じゃあ、なっちゃんも愛称だからいいですよね?」




そう言うと、お兄様は少しだけ赤くなった。




不思議とキモくない。


胡桃に似てるからかな?






「お兄様よりは…いい」


「じゃあ俺もよっしーでいいぞ」


「絶対呼ばねぇス」





トリプルデートは次の休み。




楽しみなんだか、面倒くさいんだか…そんな気持ち。
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