純愛ワルツ
LOVE、SICK…
「えー!?なっちゃんとお姉様が結婚!?」




あれから暫く。

なんのいきさつか、LOVE SICK cafeで
胡桃となっちゃんとキモロン毛とお茶をしていた。




「そうなんです!くらちゃんさんが、おめでたみたいで」


「でも、なっちゃんまだ高校生だよね。養えるの?」


「抜かりはない。俺は株で儲けているからな」


「カブ?野菜の?」



そう言うと、なっちゃんにギンッと睨まれた。







「まぁ、卒業後の就職先も決まっているし大丈夫だ」


「やっぱり花屋さんスか?」


「花は趣味で愛でてるだけだが?貴様のような死んだロバみたいな奴には、花々の良さなど分からないんだろうな」




勝ち誇った顔のなっちゃん。







「ご結婚おめでとうございます。なっちゃんに似たクソチビで童顔な生意気メルヘンロリコン野郎ではなく、遺伝子全てお姉さまに似たお子さんが産まれるよう願ってますね」




ピクピクと口を引きつらせるなっちゃんと、火花をバチバチ散らしていると、胡桃がポツリと呟いた。




「…私も赤ちゃん欲しいなぁ」

「「え!!??」」




それって、それってー!!

俺と神聖な愛のあの行為をしたいと遠回しで言ってるのか!?

そうなんだな、俺の胡桃!!


何なら今すぐ、そこのホテルで…





いや、ちょっと待てよ。



告白やキスが、
ちょっと格好悪かったから

初めてのニャンニャンこそ
ロマンチックなシチュエーションにしなくては!




そうだなぁ…まずは、





「下心が声に出てるぞ、変態」



キモロン毛に小突かれ、我に返る。
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