純愛ワルツ
双子って聞いたけど

こうも性格が正反対だとはな。






「お兄様、あの…」


「お兄様いうな」


「じゃあクソチビ童顔メルヘンシスコン野郎」




笑顔を浮かべながらそう言ってやると、お兄様は口角をピクピク引き攣らせた。






「…腹立つな、お前」


「よく言われます。…で、胡桃との事、認めてくれますか?」


「絶対嫌だ」




…度を超えたシスコンめ。



まぁ、俺も胡桃みたいな妹がいたらシスコンになるんだろうな。





「お前は胡桃の何を知ってる?」


「何って、そりゃ…」





存在が萌えることと

天使みたいなことと


笑顔も泣き顔もおかしいくらい可愛いことと



それから…





「誕生日や血液型、趣味趣向に好きな食べ物や好きなキャラクターその他諸々を知ってるのか?」




あ、そっち系?




そういや俺、聞かなきゃ分からない事は何も知らないな…。






「知らないだろ?なら、出直せ」




席を立ち上がるお兄様を見ると、お兄様は勝ち誇った表情をしていた。



何かすっげぇムカつく――!!
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